二〇〇六年度 開講演習紹介
上代
小川 靖彦先生
<3A 山田 太郎>
小川ゼミでは万葉集の多角的な研究を行っています。万葉集歌に直接触れるだけでなく先行論文も読み、それらに関する批判・論考を軸にした発表を中心に授業を進めていきます。最初の数回はその年度の論題に関する概説があるため、基礎知識は十分に手に入りますが、発表には自身の知識・着眼点・理解度が大きく影響します。同じ歌や論文を研究する場合でも、担当者が違えばまったく別の内容になるでしょう。研究は、歌を主軸にその編纂背景にまで及びます。楽をしようと思えばそれも可能ですが、このゼミでは努力相応に力がつきます。歌の世界を楽しむだけでなく、研究そのものを楽しむことができる小川ゼミです。
矢嶋 泉先生
<2D 山本 恵>
矢島ゼミでは、上代文学についての問題を取り扱います。今年度は、万葉集に収載されている柿本人麻呂歌集の分析を通じ、文学研究の醍醐味というものに触れてきました。
矢島先生はとても気さくで、些細な質問にも丁寧に答えて下さいます。そんな先生を中心としたこのゼミは、少人数ならではのアットホームな雰囲気に満ちています。上代文学に興味のある人だけでなく、自由度の高い演習を楽しみたい人や、活発に意見の交換をしていきたい人にもおすすめです。あなたもこのゼミを通じて、学ぶことの面白さと上代文学のロマンとを体感してみませんか。
<3年 大沢 千代>
矢島ゼミでは、古事記研究を行っています。文字表記法や古事記内物語の連関などに視点を向け、その編者の意図やその時代に古事記が編まれた意味などを考えていきます。発表は担当者が日本書紀指定部分に関して問題提起をし、それに対して参加者がそれぞれアイデアを出すという形で進みます。この演習には大きなテーマがいくつかありますが、その中でも「神話が中心である上巻から、天皇の代を主に捉えた中巻・下巻までがどのように繋がるか」は特に重要な視点です。非常に精緻に編まれた書物として古事記を読み進め、その書物の本当の目的を確認していく作業は研究の楽しさを知るに最適です。
石田 千尋先生
<3C 鈴木 絵理>
万葉集というと、遥か昔の、まるで異国の書物のように感じる方が多いでしょう。しかし、私はゼミで初めて万葉集に出会い読み進めていくうち、私達現代人との相違点よりも、むしろその根本に流れる共通の想いを見ることが出来ました。私たちが恋に悩んだり、友達と語り合ったり、毎日の中で多くの喜びや悲しみを感じているのと同じように、万葉の時代を生きた彼らも感じ、歌を詠んでいます。そしてきっと万葉の人々の『想い』は、私達のそれよりももっと「濃い」のです。そこが万葉集の最大の魅力だと感じています。全身全霊を傾けて詠まれた『想い』を、万葉の風とともに、ぜひ皆さんに感じて欲しいと思います。
中古
高田 祐彦先生
<3B 橘田 恵理子>
高田ゼミでは『源氏物語』の夕顔の巻を学んでいます。初めに『源氏物語』の基礎知識を学んでから、発表を始めました。
発表者が作ったレジュメを基に疑問点を出し合って討論を進めていきます。討論と言っても、人数が少ないので、会話をするような感じの穏やかな雰囲気です。様々な意見が出て、疑問点が残ったまま授業が終ってしまうと、発表者は次の授業までにさらに調べて、レジュメをまとめて来なければなりません。大変ですが、そこから得られるものは大きいです。高田先生はとても気さくな方で、優しく教えてくださいます。源氏物語を深く読みたい人にはとても良いゼミです。
立石 和弘先生
立石ゼミでは、姫盗みや伊勢の斎宮との恋で有名な『伊勢物語』を扱っています。一人一段担当というわけではなく、自分で好きなテーマを設定して、それに関した発表をしています。例えば、伊勢物語に見られる「鄙」というものに注目してもいいし、夢や魂、蛍といった個々のものに着目しても構いません。また、同時代の文献である源氏物語を取り上げたり、そういった物語へと発展することも可能です。
ゼミの人数は多いほうではありませんが、その分、意見や質問、相談などをしやすい環境です。また、直接に参考論文を紹介して下さったりと教員、学生間の交流も活発に行われています。
岡崎 真紀子先生
<2A 清水 麻耶>
岡崎先生の日本文学演習2では、『俊頼髄脳』を研究しています。各学生が割り当てられた箇所と和歌について様々な観点から研究し、資料作成・発表を行います。図書館や日本文学研究室に何度も文献を調べに行く機会なんてそんなに多くはないはずです。しかし、このような作業はどんな授業を受けるにしても、とても大切なプロセスだと思います。「調べろと言われても何をどうしたらいいやら……」と嘆いている人はぜひ岡崎先生の授業を受けてください!
日本文学科を生き抜くために必要なプロセスを教えてくださいます。その上少人数のクラスなのでプレゼンの練習にもうってつけです!卒論の前に是非受けたい授業です。
中世
廣木 一人先生
<3B 浅野 慈子>
『新古今和歌集』を扱い、前期は巻ごとに、後期は自分の好きな歌人や歌を決めて個人発表を行います。初めて『新古今集』に取り組む方でも心配はいりません。最初に基本的な知識や考え方の説明、発表前に個別指導があります。飲み会や夏の京都合宿で、ユニークな先生や仲間と交流を深められるのもこのゼミの特徴です。
詩の形式で表された、日本人の感受性の見本とも言える和歌。そんな和歌一つ一つを丹念に調べることで、当時の人々の美意識や前代の和歌にはない魅力が明るみに出てくるのは大変興味深いです。
是非この廣木ゼミで、和歌が心に与える豊かな刺激を味わってみて下さい。
佐伯 眞一先生
<2D 園部 真奈美>
『平家物語』と聞いてまず思い出されるのは「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり……」という冒頭の文章でしょう。また那須の与一や静御前の逸話も有名です。鎌倉時代に成立した栄枯盛衰のこの物語には、他にもたくさんの魅力的な逸話が残されています。
佐伯ゼミではこの『平家物語』を、各章段や人物ごとに深く掘り下げていきます。発表するテーマは自分の興味のある箇所から選択することができ、ある程度自由に研究を進めていくことができます。
皆で国文学研究資料館に出かけたり、四年の先輩方と飲み会をしたりすることもあるなど、担当の佐伯先生のお人柄そのままに和やかな雰囲気のゼミになっています。
浅見 和彦先生
<3A 杉山 希美> <3C 平尾 晶子>
浅見ゼミは、『古事談』を研究しています。『古事談』は、独特の視点を持った中世の説話文学です。作者が宮廷の官人でありながら、天皇の裏話といった特異な話が収録されているのが特徴です。後の様々な説話の種となった文献でもあり、他説話との比較なども行っています。歴史上の重要人物だけでなく、その周辺の人々も多く登場するので、それぞれの繋がりが見えてきて調べ物も楽しくできます。この作品は最近注目されはじめたばかりなので、私達学生にも十分に研究する余地があります。また、毎回先生が平安時代や京に関する話を一般的なイメージとは違った切り口から語ってくださり、とても参考になります。
佐藤 智広先生
<2C 北嶋 唯>
私たち佐藤ゼミでは「中世の和歌」について研究しており、今年度は『新古今和歌集』を学んでいます。先生のご指導の下、一から学べるので、和歌についてしっかりと研究・発表ができるようになります。個人発表を通じて様々な歌を味わえるだけでなく、和歌の奥深さをより一層感じられるようになりますよ。また、発表の他に変体仮名について学び、本文研究や翻刻をします。
授業は少人数でなごやかな雰囲気の中進められます。佐藤先生は些細な質問や意見にも丁寧に答えてくださるので、ゼミ生は充実した勉強ができます。和歌に興味がある方にはぜひお薦めしたいゼミです。
近世
武藤 元昭先生
<3D 長野 佐知子>
武藤ゼミでは近世後期の江戸戯作、中でも黄表紙を中心に研究を行い、本年度は恋川春町の作品を扱っています。
割り当てられた範囲の変体仮名を読み、語釈を行います、難解なイメージを抱き易いですが、先生の研究室において先輩方が親切に指導して下さるので大丈夫です。現代とは異なった洒落や諧謔を理解するために、様々な文献に目を通し、その面白味を実感することが、このゼミの目的であり醍醐味でもあります。
先生が話して下さる数々の興味深い話や文学散歩から、和やかな雰囲気の中で、江戸の文学のみならず文化をも存分に味わうことが出来ます。
篠原 進先生
<3A 菊池 加奈子>
篠原先生はいつもにこにこしながらさらりと毒を吐くかわいらしい先生です。
今年度のゼミでは西鶴を中心に、前期は「八百屋お七」後期は「お夏清十郎」を取りあげ、一人ずつ担当の箇所について発表していく形式です。
TAの方や先生からアドバイスを頂きながら、自分が何に興味を持ち、どこに疑問を感じたか自由に発表できます。
また各レポーターが発表を終える毎に先生宛にメールで鑑賞文を提出します。これはゼミ生全員に読まれるものなので、他の方の考察等も分かり大変参考になります。
ゼミの内容はこのような感じですが、その他、先生と一緒に行く格安歌舞伎教室、文学鑑賞教室と浅草羽子板市など、おいしい特典もありますよ!
鹿倉 秀典先生
<3B 青梅 希美>
鹿倉ゼミでは、近世の文学や芸能の中に息づく江戸時代の〈音・声〉について学んでいます。
前期は、戯作などの文学の中で音がどう表現されたのかを調べたり、歌舞伎の映像資料や三味線音楽を鑑賞し、江戸時代の「音」に触れていきます。後期は、前期で学んだことを元にして各自が興味を持った分野・作品の中から自由にテーマを設定し、それについての発表を行います。
近世芸能に関する豊富な資料の鑑賞や鹿倉先生の丁寧な解説と助言で、江戸時代の〈音・声〉について深く楽しく学ぶことができます。江戸時代の人々の生活に深く根付いていた〈音・声〉を、あなたも感じてみませんか?
近代
佐藤 泉先生
<3D 杉山 丹紀>
佐藤先生は、とてもフレンドリーでおおらかな方です。そのおおらかさのために自ら出した課題を忘れてしまう……なんていうことも。しかしいざ授業となると、私たちに鋭い意見をくださいます。今年の授業は主にプロレタリア文学について学んでいますが、みんな先生の熱気におされて活発にディスカッションしています。プロレタリアなんて聞くと難しそうな印象を受ける方人もいるとは思いますが、テーマがはっきりしている分、取り組み易いですよ。また四年生の先輩が卒論の中間発表などもしてくれるので、今後の参考にもなります。とにかくみんなでひとつの授業を作り上げている、アットホームな演習です。
片山 宏行先生
<2A 岩切 千穂>
書店にあふれる膨大な量の本。あなたはどのくらい読みましたか?
読書が好きでたまらない、ぜひ皆に勧めたい本がある人、一方で近代文学なんて全然知らないのに日文入っちゃった……と思っている人。このゼミを履修しましょう。授業はプレゼン形式。好きな作家や作品について、明治期から現代に関することならテーマは自由。まずは本を手にすることから始まります。舞姫や、セカチューや、村上春樹など皆様々。その中で沸き起こった疑問(そもそもベストセラーって何?
純文学って?)も貴重な研究内容。一冊の本は書いた人がいて、書かれた時代があって、伝えたいものがあって初めて存在するのです。作者の心を、時代の声を、人間というものを追求していったとき、時を越えてあなたは漱石と会話できるかもしれない!
<3A 上野 美帆> <3B 栗原 恵子>
「ねぇ、うちのゼミどう思う?」
「ひたすら近現代文学の発表」
「でも好きなことやれるからいいよね」
「期末のレポートがきついよ」
「でも卒論のためになるよ」
「人多くない?」
「でもみんな仲良しだよ」
「明るく楽しい」
「個性的な人が多いよね」
「先生もすごい変わってない?」
「でも発表になると鋭くて本当に参考になるよね」
「確かに!楽しい中にも発表は真剣だからメリハリがあるゼミだよね」
「うちのゼミって本当にいいぜみだね(しみじみ)」
(*〇七年度は休講です)
先方 智子先生
<3D 伊奈 亜有美>
サド、マゾ、女装癖、覗き趣味……。谷崎や乱歩を初めとする近代小説には、このようにある種の異常性を持った人物が多く登場し彼らは時として犯罪を犯す。私たちの尺度から見ればそれらは日常の秩序から逸脱した非日常の世界であり、自分とは関係性の薄いものとして見てしまうが、その当時の歴史性や思想を踏まえて彼らの心理について考えていくと、それらはまるで鏡のように今を生きる私という〈主体〉を映し出す。自分とは一体何なのかを解明する手掛かりとして作品内に鏤められた様々な仕掛けを解いていく事はあまりにも楽しい。ゼミの形式等はシラバスを参照して頂くとして、とにかく明日の自分の為に使えるゼミであり、人間考察を深めたい方は是非!!
吉田 昌志先生
<3D 戸塚 真理子>
このゼミでは、前期は「小説とは何か」「小説の読み方」の講義があり、小説を読むために必要な知識を学びました。後期は、「都市」をモチーフにした短編小説の中から、各自で作品を選び、グループで発表をしていきます。具体的な作品は、「十三夜」「秘密」「小僧の神様」「舞踏会」「街の底」「目羅博士」「橋づくし」「人間の羊」などです。
前期の講義に導かれ、日本文学について様々な視野から学ぶことが出来るため大変勉強になります。日本文学について深く学びたいならこのゼミが、おすすめです。
下山 嬢子先生
<3D 熊谷 強>
私たち下山ゼミでは前期に一葉の代表的作品を、後期には藤村の「緑葉集」をテキスに発表しました。「緑葉集」はかなりマイナーで、その世界に潜り込んでいると、そこはかとなく「文学してる自分」を発見したりします。
発表は二人一組で、時間は九十分。発表のあとは質疑応答、というのが大まかな流れです。一コマをフルに使うことになるので、下準備は綿密に行う必要があります。各自の責任はおのずと重くなりますが、文学部生としての能力を最大限に引き出せるゼミであると思います。
(*〇七年度は休講です)
一柳 廣孝先生
<2A 江原 美野里>
この演習では「異界」という観点から二・三人のグループで近代作品の分析を行います。前期は、文学研究の方法やレジュメの作成・資料収集の方法、異界についての認識を固めた後に、そのまとめと教科書からの作品研究を行いました。後期は、グループ構成を変えて自由に作品を選び、発表を行います。
一回に一人一つの質問が必須であり、質問が途切れると先生からの絨毯爆撃が行われます。発表者にとって、難しい質問には手助けを下さる菩薩のような先生は、認識不足の箇所を叩く鬼の先生でもあります。
このように先生と学生が一体となって、教室という「異界」をつくりあげています。
(*〇七年度は休講です)
花田 富二夫先生
<2D 山口 百恵>
花田先生のゼミでは、日本文学と中国文学の比較を江戸初期の怪異談小説を用いて進めていきます。
前期は中国の小説『剪灯新話』中の「牡丹灯記」を、その後は日本の短編小説集『伽婢子』中の「牡丹灯籠」を読みます。「牡丹灯籠」の原作である中国文学『剪灯新話』の方は、非常に難しく感じられる漢文体ですが、先生が講義形式で細かく丁寧に解説して下さるので、しっかり理解できます。「牡丹灯籠」の方は変体仮名で書かれたものを読み、途中から割当てが決められ、その発表を各自分15程度行います。分からない変体仮名を緻密に調べたり、原典との比較で自分なりの見解を導き出すのは大変ですが、楽しいです。ぜひ花田ゼミへ!
漢文学
大上 正美先生
<2D 山本 小百合>
私たち大上ゼミでは、『世説新語』という漢文のテキストを学んでいます。『世説新語』は中国の六朝時代前期の時代を生きた知識人たちのエピソード集で、お馴染みの三国志の人物の意外なエピソードを知ることができます。
漢文というと難しそうだと思う人も多いかもしれません。しかし先生のアドバイスをもとに何度か読んでいくと、だんだんコツがつかめてきます。そして何よりもテキストを通して様々な人の個性的な生き方に触れて、いろいろと話し合うことによって、自分の考えを深めたり、視野を広げることもできます。今年は学生が少ないですが、とてもアットホームでよい雰囲気です。
<3C 鈴木 絵理>
漢文に対してどういうイメージを持っていますか?
私は「文法を知らなくては読めない難しいもの」だと思っていました。皆さんもそうではないでしょうか。しかしそれは食わず嫌いというもので、先生はその学生の先入観を打ち壊す事から講義を始めます。だからこのゼミでは、学生同士の討論から、型にはまらない、学生独自の面白い解釈が飛び出します。たとえそれが間違った解釈だとしても、先生は面白いなあ、と議論の上にのせて下さいます。それが大上先生の魅力です。前期は『文選』の陶淵明の詩を二人で一首担当して発表しました。後期は、それぞれが自分のテーマを中国文学に設定し、深めていき発表します。
田口 暢穂先生
<4C 小西 春菜>
本演習では今年度『白詩選』をとりあつかっています。『白詩選』とは白居易の詩を詩型ごとに分類したもので詩三百首がおさめられているものです。訓点がつけられており、昔の日本人がどのように漢詩を読んでいたのかということも分かるテキストです。
少数精鋭の授業で、発表や質問の機会は多くやってきます。しかし最初に参考資料や押韻の調べ方、注釈書にはあまりのっていない唐代の風習や官職など、読解に必要な基礎知識もしっかりと教えてくださいます。漢詩漢文が初めてという人もしっかりとついていける、分かりやすく興味深いゼミです。
山中 恒己先生
<2C 椿 紀子>
本演習では「百家争鳴」の春秋戦国時代に生まれた名言や故事の解釈から諸子百家の思想について学んでいます。前期はまず諸子の思想について大まかな概説を受け、その後思想別・人物別に詳しく原文を読み進めていきます。原文はもちろん漢字ですが、配布されるプリントと丁寧な説明もあるので全く構えることはありません。またその回が終わるごとに小テストが行われるので、無理なく確実に漢文の力が身につけられます。後期からは演習らしく、各自割り当てられた一編を調べ発表します。自分で読み解くことで新たな発見もあり、更に理解が深まることでしょう。どうです?
実生活にも応用可能な中国思想の世界に浸ってみませんか?
向嶋 成美先生
<4C 中林 智人>
はい、論語を一年間やって行きます。テキストは『論語集註』。レポートは前期と後期、古代中国の研究家がつけた注まで丁寧に解説していくので、暑苦しいまでの気合で満ちあふれてる人も本気で論語を研究していきたい方もあるいは「論語って受験でやったけど全然覚えてないし」という困ったちゃんも遠慮なくいらっしゃい。
あーそもそも論語ってのは孔子の言行録なので彼がその波瀾万丈な人生の中で吐き出す的確に人の道を示した言葉や政治倫理がまとめられてます。今の時代にも充分当てはまる考えもあるので就活の面接なんかで何か引用してみると良い事あるかもですよ。私はそれで内定とりました(自慢か?)
国語学
安田 尚道先生
<2B 小澤 ゆう>
これを読んでいるみなさんは、もう変体仮名を習ったでしょうか。この授業では毎週、変体仮名を読めるようになろうと特訓中です。変体仮名なんて面倒だと思う人もいるかもしれませんが、変体仮名にも魅力があります。まず、見た目の美しさ。連綿体で書かれた文字には、現代の文字にはない流麗さがあります。そこでは古き人々の美意識の一端を感じることができるでしょう。つぎに古典の原典が読めます。活字にされたものではなく、古典そのものを読むことによって新たなインスピレーションを得ることができるでしょう。
<3C 早川 和明>
安田先生のゼミでは、キリシタン版イソップ物語を読み進めていきます。キリシタン版とは、キリスト教の宣教師が日本語を学ぶためのものです。通常のローマ字と違い、ワ行がVで表記されたり、特殊な記号が使われたりします。それを、本文・漢字仮名交じり文・語釈の三つに分けて発表します。発表は年に二〜三回です。自分の発表がない回は、他の人の発表を聴きます。物語の内容ですが、大抵は強いものが弱いものに勝つ話です。その後に、「悪人とはこういうものだ、気をつけろ」といった文章が続きます。悪い大人にひっかからないための注意マニュアルといった感じです。こんな安田ゼミに是非ご参加ください。
近藤 泰弘先生
<2A 平野 彩子>
近藤教授の演習では初めにホームページ作りをし、そして自分で作ったホームページが研究発表の場となります。研究テーマは語彙や文法の分野を中心に方言・助詞・流行語など多岐に渡り、各自工夫を凝らしたオリジナルのホームページ上で成果を発表します。リンクを張ったり画像などを入れたりなどはこの演習ならではですが、パソコンは分からないという人でも分かるように教授が丁寧に説明して下さるので問題ありません。発表後に来る教授からの質問は鋭く緊張の一瞬です。しかし私達もしっかり答えられるよう調査に取り組むことで良い演習になるのだと思います。近藤ゼミは様々な意味で学ぶことの多い演習です。
<3A 倉持 早奈恵>
近藤ゼミでは、情報教室を利用してwebページを使っての発表を行っており、インターネットという巨大な情報を使ってその場で用例の検索ができたり、「青空文庫」という電子図書館をつかったりと、日本語学を学ぶには大変に有効な授業スタイルをとっています。
二〇〇六年度は助詞的複合辞についての発表を行っています。それぞれが自分の興味・関心のある助詞的複合辞について、意味・用法や成り立ち・慣用表現などを調べ、言葉の本質について探求し、意見しあいます。普段さりげなく使っている言葉の中に、新たな発見があり、とても興味深い内容となっていますし、日常で言葉を使うことがとても楽しくなります。また、大学院生の方も授業に参加なさってるので、大変貴重な意見を伺えます。
近藤先生は御自身のことを「バーチャルの世界に人間」ともおしゃっており、コンピューターに関する最新機器の紹介なども時々なさってくださりと、大変、優しく気さくな先生です。
屋名池 誠先生
<4B 杉山 和也>
この授業では文字に関して考察してゆきます。文字は我々と極めて密接な存在でありながら、表現や伝達の手段であるが故に、普段は意識される事が少ないですが、授業を通して見直してみますと、取り分け表意文字の漢字、表音文字の仮名を用いた日本語の複雑極まり無い表記は、その実、謎に満ちている事を思い知らされます。
又、そもそも文字とは何かという問題に関しても、言語や手話、絵文字、楽譜といった、文字に類した伝達方法との比較を通して、これを検証して行きます。
尚、授業は先生の講義と各学生の前後期一回ずつの発表から成ります。
日本語教育
山下 喜代先生
<3A 片山 由貴>
少人数でも明るい山下ゼミ。週一回の授業ですが、得るものはたくさんあります。山下先生から学ぶのはもちろん、仲間のアドバイスで考えを深められる貴重な時間です。休み時間は和気藹々としている私たちも、やる時はしっかりやります。
前期に取り組むのは個人研究です。今までに学んできたことや、実生活の中から、自分の研究したいテーマを見つけることから始め、調査に入ります。たとえ行き詰まっても、先生や仲間が親身になって相談にのってくれるので大丈夫。
後期はグループでコースデザインと模擬授業をします。
日本語教育に興味のある人にはオススメのゼミです。
川端 芳子先生
<3B 金子 萌>
日本語教育演習B(副専攻)は、とてもアットホームなゼミです。日本語学と日本語教育両方の視点から文の構造を分析し発表したり、模擬授業を行ったりしますが、学生の要望にそって進めてくださるので、手作りで愛情いっぱいの授業となります。川端先生は、いつもニコニコ優しく、一人一人丁寧に指導してくださるので、安心して発表ができます。そして、とても考えさせられる問いも私達に与えてくださり、それをゼミ生皆で考えるので、発表を通して、力もつき交友も深まります。また、何といっても先生が、働く女性・人生の先輩として非常に魅力的ですので、学習にも人生にも良い刺激となるゼミです。