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会報
第40号
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在校生のメッセージ

卒業論文について
4A 芦山 夕香

 卒業論文のおおまかな流れについて、説明させていただきます。
 まずは、三年生の十二月初旬に卒業論文のためのガイダンスが開かれ、その後、一月後半に卒論指導をしていただく先生や内容に関する予備審査がありました。そして四年生になるとすぐ、再度ガイダンスが開かれ、そこで論文作成のための手引きを受け取りました。また四月後半になると、履修登録カードを提出して、指導担当教員が決定。五月末に題目届けを提出して、卒業論文のテーマが正式に決まり、最終的に十二月の中旬に卒業論文の提出、翌年一月に指導担当教員との口頭試問があります。
 以上が全員に共通する流れなのですが、実際、題目届け提出後から卒業論文提出までの具体的な進め方は、指導をされる先生方の方針によって様々でした。私が指導していただいた矢嶋先生は「就職活動もあるだろうから」と、後期になるまで特に経過発表などを私たちに課すことはなさいませんでした。しかし、前期の時点から、卒業論文を作成する上で大切なことというのを、アドバイスしてくださっていました。ここにその内容を引用いたします。
  1. どういう内容で、何を問題としようというのか(従来の研究史では、どのように扱われ、考えられてきたか)。
  2. その場合どのような立脚点(見方・方法など)に立つことが、新たな道筋を拓いてゆくことになるのか。
  3. 自らの立場・方法によれば、従来説とは異なり、どのような結論になるのか(もしくはなればよいのか)。
以上の三つでした。私たちはこのアドバイスを基本として、卒業論文を無事作成し、提出することができたのです。
 後輩の皆さんの中には、「卒業論文なんてどう書いたらいいのか分からない。」と思う人もいるとは思いますが、どのようなテーマを選ぶことになっても、私が教えていただいた、卒業論文を作成する上で大切なこと、さえ押さえておけば、書けると思います。頑張って下さい。

就職活動記
4D 松本 幸平

私の就職活動は正直、かなりお粗末だったと思います。一言で表すなら後悔先に立たずという感じです。
 私は出版系中心の就職活動をしていました。大手出版会社は採用時期が早く、一、二月あたりから始まります。しかもそれぞれ数十名くらいの募集人数に数万人が群がる狭き門です。エントリーシートでは、必ずと言っていいほど、好きな本についての質問と作文があります。正直に言いますと、私は絵のない本には拒絶反応が出る性質なので、流行りの小説や名作もほとんど読んでいませんでしたのでかなり苦労しました。皆さん、普段から本は読んでおきましょう。
 それでも、一社だけ、筆記試験を受けることができましたが、結局落とされてしまい、出版系は全滅という憂き目に会いました。
 その時点で私は出版以外の企業にエントリーしていなかったので、猛烈な焦燥感に駆られ就活情報サイトで手当たりしだい20社ほどの企業にエントリーしましたが、どれも研究が足りず、面接やエントリーシートでボロを連発し、連敗し続けました。十連敗くらいしたときに、闇雲に受験することを止めて、興味のあったSE職をメインに就活をした結果、運良く企業に拾ってもらい、今に至ります、
 このひどい就職体験から私が後輩の皆さんにいえることは、
  1. 自分がどういう人間かよく考えること。
  2. 企業研究を怠らずにしっかりやること。
  3. SPI等、早めにしっかり勉強しておくこと。<
  4. 普段から本を読むこと
  5. 業界を一つに絞らず、逃げ道を一つくらいは作っておくこと。
 当たり前のことばかりですが、案外疎かになりがちです。特にCは周りが決まっていく中、自分だけ一つも内定がもらえてないという状況は精神衛生上、相当悪いです。私は鬱になりました。たとえ、行く気が無い企業でも、内定を貰ったことでこれからの就活の励みになるような気がします。
 では、皆さん、悔いの残らない就職活動をしてください。

教育実習記
4A 角田 成美

 「先生、どうにかしてもっとうちの学校にいられないの?」
 教育実習の最終日、ある生徒に言われた嬉しい一言です。
 私の教育実習は、忘れもしない五月二十三日に始まりました。東京都の公立の中学校だったので、三週間の実習です。実は、前日まで私は不安で落ち着かず、出来ることなら逃げ出したいとまで思っていました。三年間、大学の中で安穏と暮らしてきた私にとって、教育実習はかなりのプレッシャーでした。しかも私は実習校にただ一人の教育実習生でした。
 そんな不安だらけの私を、温かく迎えてくれた実習校の先生方、生徒の皆さんには本当に感謝しています。「はやく三週間が過ぎればいい」と後ろ向きだった私は、初日にして「一日でも長くここにいたい」と思えるようになりました。しかも、皮肉なもので、充実している日々はあっという間です。たった三週間、されど三週間。これから教育実習に行かれる方は、どんな事情があれ、教育実習は前向きに楽しんだほうがいいと思います。
 教育実習は精神的にも肉体的にも疲れるものです。しかし、こんなこともあります。ある女子生徒が、「先生が来てくれてから学校が楽しくなった」といってくれました。担任の先生(男性)が仰るには、その子はなかなか教師に心を開かず、いつも俯きがちであるとのこと。いつも明るい彼女としか接していない私には信じられないことでした。私は自慢をしたいのではなく、自分が実習校に行った意味をそこに感じたことをお伝えしたいのです。教師と生徒といえども、人間同士。相性の良し悪しは、あるに決まっています。もちろん、私にはなつかず、担任の先生にひたすらくっついている生徒もいました。私は、それでいいんだと思います。しかし、教師になって自分が担任になったら、そういったことを含めて、「クラス担任」や「教科担任」ではなく、「人間担任」として接していけたらいいな、と感じました。

教育実習記
4D 岡本 知之

 今私の目の前には、一枚の色紙がある。実習最終日、生徒に実習中のお礼を言おうと思い、担当の先生にお願いしてホームルームにお邪魔した。挨拶を言い終わって教室を去ろうとした時に生徒に呼び止められた。振り返ると、抱えきれないほどの大きな花束と一枚の色紙を持った生徒。「先生、実習お疲れ様でした」という言葉を受けて花束とみんなのメッセージが詰まった色紙を受け取った。実習期間に一番心配なことであり、自分の課題でもあったことは生徒たちとのコミュニケーションだった。短い期間のうちに担任クラスとしっかり関わり合い、そして授業実習を何とか成功させようとするために、生徒の名前と顔を必死で覚えて休み時間や放課後に積極的に生徒に話しかける。丁度私の実習中に球技大会が催され、それに向けた練習に、生徒と共に体を張って飛び込んだりもした。そうして生徒に注いだ精一杯の行動と情熱が、こうして花束と色紙と、そして何より大切な生徒からの「お疲れ様です」という言葉になって返ってきたのである。思い出と夢が同時に生まれた瞬間だった。

介護等体験報告
3A 鞘師 小百合

 私は2日間養護施設の体験で、東京都立墨東養護学校に行きました。墨東養護学校は小学部から高等部までの肢体不自由で車椅子で生活する子供たちが通っています。殆どの子供たちに重複障害があり、障害の重さは個人差があり、それぞれです。
 体験活動のメインは小学部のレクリエーション大会のお手伝いで、一日目はリハーサル、二日目が本番でした。レクリエーション大会では子供たちと一緒に踊ったり色々な遊びをし、本番の日は保護者の方々も一緒に参加しました。レクリエーション後は、各教室に帰って休憩を取ったり、教室で遊んだり、食事をしたりしました。私は一番障害の重いクラスの担当でした。なので、子供たちはほかのクラス以上にデリケートで私たち学生にできることは先生方の作業のお手伝いくらいでした。しかし、そこでの先生方は一人一人の子供のわずかの変化も見逃さず、自分たちの食事や休憩もとらずに子供たちの世話をする姿にはとても感動しました。これこそが教師のあるべき姿なのだろうな、と思いました。私は国語の教師を目指していますが、どの教師になっても、ここの先生方のような教育姿勢は見習わねばと強く感じさせられた体験でした。

「果てしない追いかけっこ―大学院の毎日―」
M1 帆苅 基生

 なくてはいけません。それに合わせて自分が勉強したい、修士論文で扱いたいと思うものを合間を縫ってやっていく必要があります。院は自ら主体的に学ぼうとしなくては意味のない場所だということを入ってみて強く思わされています。
 私の不完全燃焼はまだ続いています。いつもやり切ったという満足感よりも新たな課題が浮かんでくるそんな果てしない追いかけっこをしている気がします。それでも息を切らしながらも追いかけ続けて行きたいと思っています。
 院に進学することを考えている人がいるならば、演習の先生やTAの大学院生に相談してみてください。院の生活や院試の勉強の仕方など細かく教えてくれると思います。果てしない追いかけっこをしてみませんか?

交換留学生
スキット・ラチャタカセム

 私は昨年の四月からタイの留学生として日本に来ました。現在日本文学研究科に在籍しています。すぐに一般の日本人の学生と勉強することができ、とても嬉しく思いながらも、一方では不安でした。大学が始まって最初はよく聞き取りができなくて大変でした。しかし、前期も何とか乗り越えました。
 やっと、夏休みに入ってほっとしましたが、後期が始まったら大きな発表が二つ待っていました。せっかくの日本の夏休みなのだからと思い、友達と遊ぶこともしましたが、やはり、落ち着かない夏休みでした。夏休みの後半はよく一人で日文院生研究室に引きこもって勉強していました。
 そのような日々の中で一つの光が差し込みました。それは研究室を共用している院生達からの優しさです。まず、机を貸してくれたことや、資料を読んで分からないこと、日本語できれいに表現できない文章などを皆が親切に教えてくれました。さらに資料を一緒に調べたりレジュメをチェックしたりしてくれて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
 多忙な日常をたくさんの仲間にささえられて、充実した時間を過ごすことができました。ありがとうございました。

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