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留学生の声「アンジェの1年間」

2002年2月から1年間、認定校制度を利用してフランスに語学留学しました。留学先はアンジェにある西部カトリック大学附属のCIDEFという学校です。
 

授業について

私の場合、月曜日から金曜日まで毎日3つから4つの授業がありました。必修科目は2時間続きの授業で週に3回あります。会話などの授業でフランス語を習得するだけではなく、日仏翻訳、美術史、音楽史などの科目も選択できます。休日を利用して、美術史の先生がパリのオルセー美術館に課外授業に連れていってくれたこともありました。

CIDEFは質の高い授業をされる先生が多いと思います。宿題や小テストが多いので忙しいですが、その分、留学中にしっかりと学ぶことができます。大方の授業ではフランス語を話す機会があまりないと思うので、話す力を身に付けるためには会話の授業を履修するとよいでしょう。また、CIDEFでは、同じ校舎内で西部カトリック大学のフランス人の学生が授業を受けています。彼らがCIDEFの学生との交流会を催してくれることもあります。


一週間の生活

月曜日から金曜日は学校に通いました。各自の履修科目によって異なりますが、最も早い授業は8時から始まり、遅い授業は19時まであります。放課後は街を散歩することもありましたが、たいていは帰って宿題をするか、聞き取りの力を養うためにテレビを見て過ごしました。週末は買い物をするために出掛けたり、自宅でゆっくりと過ごしました。

CIDEFには所属の学生との交流を希望しているフランス人の家庭を紹介してくれるAFIAという窓口があり、ここを通じてあるフランス人一家と知り合ってからは、1、2週間に1度、土日のどちらかをこの家族と共に過ごしました。夕食に招待して頂いたり、車で自然公園に連れていってもらうこともありました。平日でもお互いの都合が合う時には、街で一緒に食事をしたりもしました。


寮生活とホームステイ

私は一学期は寮で生活しました。各自一部屋を使用し、朝と夜の食事は食堂で皆で食べます。テレビを見ることもできますし、時間の制限はありますが、インターネットも利用できます。寮にはCIDEFに通う様々な国籍の学生が生活しているので仲良くなる機会には事欠きません。またフランス人の学生もいて、時々話をすることもできます。寮長さんはとても面倒見が良く、何かトラブルがあった時には親身になって相談にのって下さる頼りになる方でした。

寮生活は申し分なかったのですが、寮で生活をしていると、どうしても日本人同士で行動してしまうことが多く、フランス語が身に付かないと感じたので、二学期は寮を出てホームステイをすることに決めました。語学学校の友人の紹介でホームステイ先を見つけました。ホームステイは受け入れ先の家庭の様子が気になりますが、実際にその家に暮らした経験のある友人から話を聞いたり、部屋を見せてもらったりすることができたので心配はありませんでした。

私がホームステイしたのは仕事を持つフランス人女性の家で、CIDEFに通う韓国人の女の子と私の三人で共同生活になりました。寮生活に比べてプライベートな時間が減り、気疲れをすることもありましたが、共に食事をしたり、お茶を飲みながら話をしたり、休日には食料を買い出しに行ったりと、フランス語で話をする機会が増えましたし、フランス人の生活を間近で見ることができました。


留学を通して得たこと

アンジェには地域の住民が演奏を披露する“音楽祭”や、地域の芸術家が自らのアトリエを人々に公開するイベントがあり、多くの人々が参加していました。フランス人は日常の中で芸術に親しむ機会が多いということを実感しました。日本とは異なる文化の中での生活を通して多くのことを発見をし、それまでとは違った角度から物事を考えることができるようになったと思います。語学学校では様々な国籍の学生が学んでいます。共に話をする中でそれぞれの国民性が見えてくるのは興味深いことです。

フランス語に囲まれた生活をしていたので、フランス語を読む・書く・聞く・話すことにもそれ程抵抗を感じなくなりました。留学中に知り合い、連絡を取り合う中でお互いの生活や文化について話をすることができる外国人の友人を得たことを非常に嬉しく思っています。

早川瑠里子(2002年度留学)



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