「フランス中世文学」(細川哲士・立教大学)
中世ラテン詩人アルキポエータを読む。
「フランス文学とオペラ」(一之瀬正興・成城大学)
フランス文学の原作とその翻案に基づくオペラの比較研究。『トリスタンとイズー物語』とワグナー『トリスタンとイゾルデ』、ボーマルシェとモーツァルトの『フィガロの結婚』、ユゴー『逸楽の王』とヴェルディ「リゴレット」ほか。
「ルソー『エミール』に見る人間と社会」(志賀淑子・聖徳大学)
教育論として知られる『エミール』から社会や政治制度、宗教、倫理等の諸問題に関するルソーの思想を抽出し、今日の社会が抱える問題とも照らし合わせながら考察する。
「バルザックとその時代」(伊藤幸次・獨協大学)
バルザックと『人間喜劇』の入門講座。精神分析的な解釈を交えた作家像のほか、テキストと、その中でとりあげられる石版画等の「画像」との関係に注目しながら19世紀の「時代精神」を探る。
「『失われた時を求めて』―恋愛・芸術・社会」(和田恵里)
「スワンの恋」を中心に、プルーストの『失われた時を求めて』を恋愛、芸術、社会という3つの角度から読解する。
「マラルメを読む」(西川直子・東京都立大学)
マラルメの文学を、韻文詩、散文詩、詩論の3つの分野から総体的に把握する。文学の根本問題に対するマラルメの思考と言語実践の先鋭性の検証の試み。
「ドゥルーズによる『シネマ』」(慎改康之・明治学院大学)
ドゥルーズの『シネマ』(第1巻「イマージュ=運動」第2巻「イマージュ=時間」)を題材に、映像を哲学的な観点から「読む」可能性について考える。
「ミシュレの『フランス史』を読む」(大野一道・中央大学)
ミシュレを通して見るフランス・ヨーロッパ近世史。07年度は「ルネサンス」の巻の「序章」を中心に考察する。
「フランス現代史と知識人」(石崎晴己)
第3共和制の成立とドレフュス事件以降、とりわけ第2次大戦から「5月革命」に至るフランス現代史を繙きながら、時代を彩った知識人たちの「アンガジュマン」(行動・言説)を検証する。
「フランス語音韻論」(小島慶一・聖徳大学)
「フランス語の意味論と語用論」(喜田浩平・慶応義塾大学)