私のゼミは、20世紀フランスの文学・思想の領域から一つ、あるいは複数のテクストを選び、その読解と分析を進めることを目的としています。2004年度はジョルジュ・バタイユが雑誌『ドキュマン』に発表した論文を取り扱いました。バタイユという作家・思想家について知見を深めると同時に、バタイユが生きた時代の芸術、文化、歴史についても折に触れ、考えることにしました。
ゼミでは6月の半ばくらいからほぼ毎回、2、3人のグループによる発表と、それに対する質疑応答が行われます。発表の主題は私が指示しますが、その内容や構成に関しては個々のグループの判断に任せています。テクストを熟読し、それについて徹底的に考え、分からない箇所については他の資料にあたる−−こうした基本的な作業をこなした上で発表の構成を工夫し、実際に他の学生の前で発表をしてもらうことになります。 |