地球村と言われるほどグローバル化した社会、また電子情報化時代にあって、私達の学ぶ「英語」はかつてない明確な立場を獲得しました。地球の公用語というステータスです。より多くの学術論文が英語で書かれ、異文化コミュニケーションの大半が英語で、しかも非母語話者同士で行われています。英語ということばの必要性・需要はさらに高まっています。
  青山の英米文学科のコミュニケーション・コースは、「英語を媒介とした様々なコミュニケーション現象に、理論・実践の両面から包括的・体系的にアプローチし、高度な英語運用能力と異文化適応能力を有する国際人の養成を目指す」コースです。英語の話す・聞く・書く・読むという4技能の習得にとどまらず、対人/異文化/マスコミュニケーションなどさまざまなコミュニケーションのメカニズムを学び、同時に、英語という言語と文化・社会の関係について、各教員の専門分野を通して習得していきます。

開講科目には次のようなものがあります(* がついたものは、コースの指定科目です)。
  • 1・2年次開講の、当コースを紹介する「コミュニケーション概論」*、「異文化間コミュニケーション概論」*。「スピーチコミュニケーションI」、「翻訳I」など。
  • 2年次開講の「基礎演習」。
  • 3・4年次開講の、更に専門的な「コミュニケーション特講」*、「コミュニケーション演習」*、「メディアスタディーズ」*、「通訳」、「翻訳II」、「パフォーマンススタディーズ」、「eラーニングイングリッシュ」などがあります。
From self-awareness to other-awareness

Joseph V.
Dias
  In all of my courses I strive to help students become more “other-aware.” Becoming "other-aware" begins in early life when we start to recognize the boundaries between us and those odd individuals around us who we refer to as our family. Gradually, the circle grows bigger, to include aunts, uncles, cousins, neighbors, shop keepers, school mates, teachers, fellow social networkers, and the celluloid creatures who stare back at us from movie screens. Becoming more aware of others is intimately tied to self-knowledge. Studying intercultural communication can make us become more self-aware by helping us to realize how our own culture and environment has shaped us, what our underlying values and biases might be, and the challenges we might face when studying abroad or having intercultural intimate relationships. Through interactions with teachers and classmates, including international students, we can work toward becoming “other-aware." I facilitate the process through intercultural simulations in which students experience what it is like to be someone of a different race, religion, gender, sexual orientation, or able-bodiedness. If you know others and know yourself, you will go far toward being a better citizen, friend, colleague, significant other, and member of the human race.
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知的好奇心を高めて
稲生 衣代
  英米文学科に入学した当時、私は漫然と「英語を学びたい」という考えしかもっていませんでした。何気なくとった授業で「通訳」と出会いました。今はもうなくなってしまいましたが、その時代としては最先端のLL教室で、これまで無意識に聞いていたニュースや演説を訳出する実践的な授業を受けました。最初は頭の中で分かっていても何も言葉が出てこなくて戸惑いましたが、基礎訓練を積むにつれて徐々に訳出できるようになりました。丁寧な指導を受けながら、夜遅くまで仲間とともに勉強をしたおかげで、プロの道を歩むことができ、今では本学科で通訳教育に取り組む機会に恵まれています。
  通訳にはコミュニケーション能力のほかに、少なくとも二つの言語・文化に関する幅広い背景知識が要求されます。突然出てきた聖書やシェークスピアの一節を、迅速かつ適切に把握するには、基礎的な教養が不可欠です。本学科で提供される多彩な講義ではこのような素養を身につけることができます。
これからの4年間、どうかみなさんの知的好奇心を高め、生涯あたためていくことができる専門分野に巡り合えるよう願っています。
通訳学・翻訳学
田中 深雪
  私の研究室では、通訳と翻訳のさまざまな現象と基本的な理論について学び、この分野への理解を深めていくことを目指しています。日本でのオリンピックやパラリンピックの開催が近づき、通訳や翻訳に関心を寄せる人の数も増えてきています。しかしながら、通訳者や翻訳者が担っている責任や果たしている役割は、とても大きいものであるにも関わらず、無理解や誤解も相変わらず多いのが実情です。通訳や翻訳を行うには、母語と外国語の高い言語運用能力が必要不可欠ですが、それだけでは不十分です。人が発したメッセージを正確に理解して、その内容を分析し相手に的確に伝えるには、豊かな語彙力や表現力、幅広い知識や教養、文化・習慣・考え方の異なる相手と意思疎通を図ることができる異文化コミュニケーションの力も必要です。このように多くのことを要求される分野ですので、その学びを通して高度な語学能力だけでなく、専門分野に関する深い知識やコミュニケーション能力が磨かれていきます。
  大学を卒業後、通訳者や翻訳者を目指す人の数は限られているかもしれませんが、日々の授業や講義を通して習得した知見は、皆さんが社会でキャリアを積んでいく上で、きっと力強い味方になってくれることと思います。
人間のコミュニケーション
野邊 修一
  私の研究室では「人間のコミュニケーション」について研究しています。人と人が話をするとき(例えば日常会話や面接の場面で)、人は情報をどのように産出、伝達し、理解しているのでしょうか? 人は言語情報と、(顔の表情やジェスチャーなどの)非言語情報を扱っていますが、その表出の状態、それを可能にしている心的過程、さらに表出された情報を認識し理解する過程とは、どのようなものでしょうか?
  この分野に興味を持つようになったきっかけは、大学時代、同じ人が同じ話題について話す場合でも、日本語と(英語などの)外国語で話す時、さまざまな違いがあることに気付いたことです。言語は当然ですが、声の調子、顔の表情やジェスチャーなどの非言語面、話す詳細な内容・構成やパターン、その人から受ける印象などが、時に大きく、時に微妙に違っていました。言葉を話し理解する時に、人の頭の中でどのような処理がなされているのかについて、それから徐 々に興味を持つようになりました。
  私担当の「コミュニケーション演習」では、対人コミュニケーション論や言語心理学の立場から、人の認知・認識、英語や日本語の仕組み、言語・非言語 チャンネル上の情報表出、伝達、理解などについて議論しています。また、人間同士の対面インターアクションだけでなく、テレビ、映画、コンピューターグラフィクスエージェントなどの映像と、人がいかに関わり情報を処理しているのかについても考えています。
パフォーマンス学への招待
大川 道代
  皆さんは「パフォーマンス」という言葉から何を連想しますか? 政治家のパフォーマンスという言葉がよく使われるため、本意でないことを大げさに主張する、と考える人もいるかもしれません。私の演習ではパフォーマンスを as a way of knowing として捉えます。何を追求する手段なのかは、プロジェクト研究を進めながら履修生自身が模索していきます。
  日常生活におけるパフォーマンス (performance in everyday life) では、これまで研究対象として扱われることが少なかった普通の人々の日常生活に着目します。皆さんが今まで生きてきて、最も感動的だった瞬間を思い出して下さい。入試、恋愛、クラブ活動、家族の絆など人は皆、気づかないうちにパフォーマンスに携わっていることに気づくでしょう。
  社会変革のためのパフォーマンス (performance for social change) では、社会的に弱い立場にいる、抑圧されている人々の視点から世界を見つめ直します。そして現代社会の問題点や矛盾点を指摘し、その解決策を学生自身の言葉(英語)で発表します。自己表現能力の開発に興味のある方々と一緒に、パフォーマンスについて研究できるのを楽しみにしています。
文化・異文化・コミュニケーションを「研究」する
小野寺 典子
  皆さんの中で、海外旅行をしたことのある人は、「この国の人はみんな、朝から挨拶の声をかけてくれて、とてもフレンドリーだな」とか、「この国の女性は親切だけど、ちょっと振舞いが乱暴な感じだな」などと感じたことはありませんか。異文化と接した時によくあるこうした体験は、無意識のうちに、自分自身が属する文化(日本)で「社会の一員としてこうした方がいい」という不文律の社会文化的規範に照らし合わせて、感じていることなのです。
  私が今皆さんにぜひお勧めしたいと思っている一冊は、P. Brown and S. Levinson (アメリカ人とイギリス人の夫妻)が書いたPolitenessという書物です。今や世界中で研究されるようになった「ていねいさ理論」の中でも、多くの言語文化に通じる、普遍性の追求という点で最も有力なものです。
  私自身の異文化体験を例にとっても、この理論を知ってからは、訪れた土地を歩きながら、「ここの人達は、こういうことを規準に行動しているのだろうか」と考え、納得できることも多くなりました。ただこの本は、秋の夜長にソファに腰かけ、お茶でも飲みながら楽しむタイプの本とは言えないので、とりあえず授業の中に取り入れ、扱ってみたいと思っています。私の授業(ゼミや特講)では、日常のありふれた会話(英語・日本語)に驚くほどの規則性やメカニズムが潜んでいることなども観察してゆきます。
  コミュニケーションを専門的に研究して、21世紀の、英語を駆使するコミュニケーターとなって、活躍してください。
Identity, Literature, and Language Learning

Gregory B.
Strong
  Near the end of his life, Norman Maclean wrote in Young Men and Fire that finding yourself, discovering who you are is not just a young person's problem. As an old man, he believed the nearest you could come, was to find a story that could tell you something about yourself. Maclean wrestled with a story that had fascinated him for years, that of the mysterious survival of three young men who had faced a terrible wilderness fire near his home.Who gets chosen? Why? these were some of his questions about that story and about himself.
  The question of identity, "Who are we?" is also a central issue in the literature I am most familiar with, Canadian Literature. Booker Prize winners Margaret Atwood and Michael Ondaatje have both posed it. We still seem to be seeking the answer.
  Your four years in the English Department at Aoyama Gakuin will be a time of self-discovery for you. We hope to share some of the stories we've found. And through learning English and acquiring a greater understanding of a foreign language and culture, you will also understand how your own language and culture has shaped you. In our Integrated English Program, there will be plenty of opportunities in class for expressing your ideas through discussing contemporary issues, participating in classroom role plays. and presentations, through writing journals, and essays, and expressing your ideas about books, contemporary films.
>> Strong 先生のホームページ